Raspberry Pi (Model B)は非力なので開発環境には向いていませんがデバイスを操作するPythonを書いているとEmacsが欲しくなります。apt-getでEmacs 24がインストールできないようなので、これも不向きですがRaspberry Pi上でEmacsをビルドして使うことにします。
Emacs 24.5.1
apt-getでインストールできるEmacsは23.4でした。
$ sudo apt-get update |
仕方がないのでEmacsの最新版をビルドすることにします。
必要なパッケージ
Emacsのビルドに必要なパッケージをインストールします。
$ sudo apt-get update |
インストール
24.5の最新のソースコードをダウンロードしてビルドします。ターミナル接続が主でGUIは不要のため--without-x
フラグを付けてconfigureします。
$ mkdir ~/src |
ビルドとインストールに1時間30分くらいかかります。気長に待ちます。
$ which emacs |
Cask
Emacsのパッケージ管理はCaskを使います。
インストール
$ curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/cask/cask/master/go | python |
$ echo 'export PATH="/home/pi/.cask/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc |
$ cask --version |
設定
~/.emacs.d
ディレクトリに移動してcaskの初期処理を行います。
$ cd ~/.emacs.d/ |
自動生成されたCaskファイルを修正してとりあえず不要なパッケージは削除します。
(source gnu) |
init-loaderを使うためinit.el
のrequireは少なくなります。
(require 'cask "~/.cask/cask.el") |
cask install
コマンドを実行して、Caskファイルに定義したパッケージをインストールします。
$ cask install |
init-loader
Emacsの設定ファイルの管理はinit-loaderを使います。設定ファイルを配置するディレクトリを作成します。
$ mkdir -p ~/.emacs.d/inits |
最低限必要な基本的な設定ファイルを作成します。
$ tree -L 2 |
00-keybindings.el
削除キーとヘルプだけキーバインドを変更します。
(define-key global-map "\C-h" 'delete-backward-char) |
- C-hでbackspaceする
- M-?でヘルプを表示する
01-menu.el
GUIは使わないのでメニューを非表示にします。
(menu-bar-mode 0) |
02-files.el
ファイルの操作もバックアップファイルを作らないなど基本的な項目です。
(setq backup-inhibited t) |
- バックアップファイルを作らない
- バッファの最後でnewlineで新規行を追加するのを禁止する
- 4タブのスペース変換
03-multi-term.el
USB-TTLシリアル変換モジュールを経由してホストマシンからscreenで接続しているためウィンドウが1つしか開きません。Multi Termを使い、Emacs上でコーディングをプログラムの実行をできるようにします。
(dolist (dir (list |