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EspruinoのQuick Startでボタンを押してLチカする

2週間前にSeeed Studioから購入したEspruinoがようやく届きました。50ドル以上購入特典で送料無料すると到着まで時間がかかるようです。EspruinoはJavaScript for Microcontrollersこと、JavaScript/Node.jsで操作できるマイコンボードです。また、ChromeアプリのWeb IDEが開発環境として用意されているのも魅力です。Web IDEを使ってQuick Startを読みながらLチカまでやってみます。

TesselやIntel Edisonと比較

Node.jsでマイクロボードの操作ができるTesselとよく比較されます。Tesselには4つあるポートに挿して使えるモジュールが用意されています。npmでモジュール用のパッケージをインストールして簡単に使えるのが魅力ですが割高になります。一方のEspruinoは安価に購入できて、Arduinoと同じようなセンサーやボードの操作がNode.jsで書けることが魅力です。一般的なセンサー用のモジュール(ライブラリ)も豊富にあります。
最近はIntel Edisonが便利すぎるのですが、EdisonのYoctoでもNode.jsとNPMが標準で使えます。EdisonでArduino的なことをしていると、Lunixを使いたいのかArduinoを使いたいのかよくわからなくなります。

USBケーブルで接続する

Windows 7をホストマシンにする場合はEspruinoとUSBケーブルで接続してしばらく待つとOS付属のUSB CDCドライバが自動でインストールされます。OSXやChromebookの場合はドライバはインストール不要でそのまま使えました。

Espruino Web IDE

ChromeアプリのEspruino Web IDEをChromeウェブストアからインストールします。アプリランチャーからEspruino Web IDEを起動して左上のConnect/Disconectボタンをクリックすると以下のような接続するポートを選択するダイアログが表示されます。ホストマシンによって異なります。Windowsの場合COM9をクリックするとEspruinoと接続します。

  • Windows 7: COM#(COM9など)
  • OSX: /dev/tty.usbmodem1421
  • Chromebook: /dev/ttyACM0

connected.png

ソフトウェアの更新

最初にWeb IDEを起動すると右上に黄色いアラートマークが出ています。マウスオーバーするとあたらしいファームウェアの1v75に更新できるようです。アラートマークをックリックしてFLASHER画面に移動します。そのままFLASH FIRMWAREボタンを押すとファームウエア更新に失敗してしまいます。ガイドに従い、EspruinoのRSTボタンとBTN1ボタンを押してbootloaderモードにしてから再度実行します。

コンソール

Web IDEの左パネルのコンソールはChrome Developper Toolのコンソールのように、直接Node.jsの式を評価できるインタプリタとしても使えます。1+2など式を評価後に戻り値がある場合は=3など出力します。右パネルのエディタに書いたコードをEspruinoに送って実行するときにはここに標準出力されます。

>1+2
=3

digitalWriteはLEDを操作する関数です。戻り値がないので=undefinedと表示されます。以下のコードはピン番号にLED1、値に1(true)を指定してLED1を赤く点灯させます。

>digitalWrite(LED1,1)
=undefined

LEDを消灯する場合は、値に0(false)を指定します。

>digitalWrite(LED1,0)
=undefined

Editor

右パネルにはエディタが表示されます。中央メニューパネルの一番下にあるボタンでNode.jsのCode EditorとGoogle BlocklyのGraphical Designerを切り換えることができます。ビジュアルプログラミングが苦手な人も入りやすいです。

Code Editor

Espruino ‘Quick Reference Card’に丁度良いサンプルがあったので試してみます。WEB IDEの右パネルのエディタにコードをコピーします。デバッグ行を少し追加しました。ここからはWindowsからOSXにインストールしたWeb IDEに替えて作業してみます。デフォルトだとAuto Saveが有効になっているのでコードはGoogleアカウントのCloud Storageに自動保存されます。

refcard.js
console.log('start');

// Light LED1
digitalWrite(LED1, 1);
console.log('digitalWrite(LED1,true');

// Blink LED2 for 150ms
digitalPulse(LED2, 1 /*polarity */, 150);

// Turn LED1 off after 1 sec
setTimeout(function() {
digitalWrite(LED1, 0);
console.log('digitalWrite(LED1,false');
}, 1000 /* millisecs */);

// 40% duty cycle, 300Hz square wave
analogWrite(A8, 0.4, {freq:300});

// Internal pullup, read value
pinMode(B15, "input_pullup");
console.log('digitalRead(B15): '+digitalRead(B15));

// Read analog value every 100ms, light LED1
setInterval(function() {
var a = analogRead(A5);
digitalWrite(LED1, a>0.5);
}, 100);

// When button is pressed
setWatch(function(e) {
console.log("Press at "+e.time);
}, BTN, { repeat: true, edge: "rising", debounce: 50 });

console.log('end');

コードを書き終えたら中央メニューパネルからSend to EspruinoボタンをクリックしてEspurinoにアップロードします。

code-editor.png

左パネルのコンソールに標準出力されました。EspruinoのBTNを押したイベントも動いています。

espruino-run.png

また、今回はありませんがコードの中でモジュールをrequireしていると自動的にモジュールをEspruinoにインストールしてくれるようです。デフォルトでは有効になっていませんが、BETA版としてEspruinoのレジストリにないモジュールはNPMからロードしてくれるオプションもあります。

Graphical Designer

中央メニューパネルの一番下のSwitch between Code and Graphical Designerボタンを押すとエディタをグラフィカルデザイナーに切り換えることができます。JavaScriptで書いたコードがBlocklyに自動的に変換されるかと思っていましたが、まだ対応していないようです。デフォルトのサンプルからwaitを3秒に変更しました。Send to EspruinoボタンをクリックしてEspruinoにアップロードします。ボードのBTN1を押すとLED1が3秒間点灯します。

blockly-editor.png