IonicのDocker開発環境のエミュレータにApache Rippleをnpmからインストールして使います。以前はChromeエクステンションのRipple Emulator (Beta)として提供されていました。Ripple is Reborn!によるとPhoneGap 2.6のあたりから動作が不安定になったようです。それまではBlackberryの開発チームによりメンテナンスされていましたが、2013年の11月に新しくApache Rippleとして生まれ変わっています。
Linux Mint 17.1 MATEの環境を使う
最初にLinux Mint 17.1 MATEに構築したGUIのCordova開発環境へRippleをインストールして確認します。ripple-emulatorをグローバルにインストールします。
$ npm install -g cordova ionic |
Rippleのバージョンは0.9.24です。
$ ripple version |
Ionicのサンプル作成
テスト用にIonicのサンプルアプリを作成します。
$ mkdir ~/ionic_apps |
Rippleの起動
ripple emulate
コマンドを実行するとデフォルトのブラウザが自動的に起動します。--path
フラグはビルド前のwww
ディレクトリを指定します。
$ cd ~/ionic_apps/ionicTestApp/ |
URLは次のようにクエリ文字列に?enableripple=cordova-3.0.0
が付いています。
http://localhost:4400?enableripple=cordova-3.0.0
クエリ文字列を外して、http://localhost:4400をブラウザから開くと通常のionicのアプリになります。
Docker開発環境で確認
Dockerイメージはmasato/ionic-cordovaを使います。使い捨ての開発環境コンテナを起動します。
$ docker run -it --rm --name ionic-env masato/ionic-cordova bash |
dockerユーザーにスイッチして、予め作成してあるIonicのサンプルアプリのディレクトリに移動してRippleを起動します。
$ su - docker |
ngrok
開発環境コンテナのIPアドレスを確認して、ngrokでトンネルします。
$ docker inspect --format="{{ .NetworkSettings.IPAddress }}" ionic-env |
先ほどと同様にクエリ文字列に?enableripple=cordova-3.0.0
を指定してブラウザから開きます。
http://6e7e14f6.ngrok.com/?enableripple=cordova-3.0.0
まとめ
Cordovaのエミュレーターは起動に時間がかかります。Rippleは起動も速く、GUI開発環境がなくてエミュレータで確認ができるのでDocker開発環境に便利です。